عربيEnglish

The Noble Qur'an Encyclopedia

Towards providing reliable exegeses and translations of the meanings of the Noble Qur'an in the world languages

The Standard [Al-Furqan] - Japanese translation - Saeed Sato

Surah The Standard [Al-Furqan] Ayah 77 Location Maccah Number 25

全創造物への警告者[1]となるべく、その僕(預言者*ムハンマド*)に識別[2]を下されたお方は、祝福にあふれておられる。

(かれは)諸天と大地の王権がご自身に属し、子供を設けることなく、その王権においていかなる共同者もお持ちにならず、全てをお創りになり、それらを然るべく調整されたお方。

彼ら(シルク*の徒)は、かれをよそに神々[1]を設けた。(それらは)それら自身が創られたものであり、何も創造することなく、自分自身に対する害も益も有さず[2]、死も生も再生(を司る力)も有してはいない。

不信仰に陥った者*たちは、言った。「これ(クルアーン*)は彼(預言者*ムハンマド*)が捏造し、別の民[1]がそれに関して彼に手を貸した、でっち上げに外ならない」。そして確かに、彼らは不正*と偽りの言葉を犯したのだ。

また、彼らは言った。「(クルアーン*は、)彼が描き写させた昔の人々のお伽話で、それは朝夕に、彼に読み聞かされているのだ」。

(使徒*よ、)言ってやれ。「諸天と大地における秘密をご存知のお方(アッラー*)が、それを彼に下されたのだ。本当にかれは、赦し深いお方、慈愛深い*お方なのだから」。

また、彼らは言った。「食べ物を口にし、市場を歩く[1]この(自称)使徒*は、一体どういうことか?どうして彼のもとに(その正直さを証言する)天使*が下されて、彼と共に警告者とはならないのか?[2]

あるいは、(どうして)彼に(天から)財宝が下されたり、彼がそこから食する農園が現れたりはしないのか?」不正*者たちは、(信仰者たちに対して)言った。「あなた方は、魔術にかかった男に従っているに過ぎない」。

(使徒*よ、)見てみよ、彼らがあなたに対して、どんな譬えを挙げ、迷い去り[1]、そして彼らが(正しい)道を見出すことが出来ずにいるかを?

もしお望みなら、(現世で)あなたにそれ[1]よりも善い物ーーその下から河川が流れる楽園ーーを、そしてあなたに豪邸をお授けになるお方は、祝福にあふれておられる。

いや、彼らは(復活の)その時を、嘘とした。われら*は、その時を嘘呼ばわりする者に、烈火を用意しておいたというのに。

それ(地獄の烈火)が彼らを遠い場所から認める時、彼らはそれがいきり立つのと、呻くのを耳にする。[1]

そして、がんじがらめにされて[1]、その中の狭苦しい場所に放り込まれる時、彼らはそこで(自らの)破滅を祈る。[2]

(すると、こう声がかかる。)「この日、あなた方はただ一度だけの破滅を祈るのではなく、何度も破滅を祈るのだ」。[1]

(使徒*よ、)言ってやるがいい。「一体それがより善いのか、それとも敬虔*な者たちが約束された永遠の楽園なのか?それ(楽園)は彼らにとっての褒美であり、行き先なのである」。

そこには永遠に住む彼らのために、彼らが望むものがある。それはあなたの主*にとって、願われた約束[1]だったのだから。

そして、かれ(アッラー*)が彼らと、彼らがアッラー*をよそに崇めていたものを召集され(、その崇められていたものに、こう)仰せられる日のこと(を思い起こさせよ)。「一体あなた方が、これらのわが僕たちを迷わせたのか?それとも、彼らが(自ら)道を迷ったのか?」

彼ら(アッラー*をよそに崇められていたもの)は、言う。「あなたに称え*あれ。あなたを差しおいて庇護者を設けることなど、私たちのすべきことではありませんでした。しかしあなたは、彼らとその先祖が教訓を忘れるまで、彼らを楽しませられました[1]。彼らは、滅亡の民だったのです」。

(すると、シルク*を犯していた者たちに、こう言われる。)「彼らは、あなた方の言っていることを嘘とした。そしてあなた方は、(自分たちから懲罰を)逸らすことも、(自分たちを)助けることも出来ない。あなた方の内の不正*を働く者には、われら*が甚大な懲罰を味わわせるのだ」。[1]

(使徒*よ、)われら*があなた以前、使徒*たちの内から(誰かを)遣わす時には決まって、彼らは食べ物を口にし、市場を歩いたものだった[1]。また(人々よ、)われら*はあなた方を互いに対する試練[2]としたのである。「果たして、あなた方は忍耐*するのか?」と。あなたの主*はもとより、よくご覧になるお方なのだ。

また、(来世での)われら*との拝謁を望まない[1]者たちは、言った。「どうして私たちに天使*たちが下されたり、あるいは私たちが自分たちの主*を拝見したりすることがないのか?[2]」彼らは確かに己に自惚れ、度を越して反抗していたのだ。

彼らが天使*たちを目にする日[1](のことを、思い起こさせよ。天使*たちは、こう言う)。「この日、罪悪者たちに吉報などない」。そして彼ら(天使*たち)は、言うのだ。「(天国が彼らに、)完全に禁じられたものとなれ!」

われら*は、彼らが(現世で)行った(一見よい)行いへと向かい、それらをばらばらの塵屑としてしまう。[1]

天国の住人はその日、(地獄の住人)より善い定住の場、より優れた休息の場にある。

天が割れて、薄い白雲が出現し、天使*たちが次々と下される日(のことを思い起こさせよ)。[1]

その日、真の王権は、慈悲あまねき*お方(アッラー*)に属する[1]。そしてそれは不信仰者*たちにとって、困難な日なのだ。

不正*者が(悔しがって)自分の両手を噛み、(こう)言う日(のことを思い起こさせよ)。「あぁ、私が使徒*と共に、道[1]を選んでいたらよかったのに!

我が災いよ[1]、(不信仰な)何某を、親友としなければよかった!

かれは 確かに、教訓(クルアーン*)が私のもとに到来した時、私をそこから迷わせてしまったのだから」。シャイターン*はもとより、人間に対するとんでもない裏切り者である。[1]

また、使徒*(ムハンマド*)は(主*に訴えて、)言った。「我が主*よ、本当に我が民は、このクルアーン*を放ったらかし[1]にしてしまいました」。

(あなたにそうしたのと)同様に、われら*は全ての預言者*に、罪悪者たちからなる敵を設けた[1]のである。そして導き手と援助者は、あなたの主*だけで十分だ。

不信仰に陥った者*たちは、言った。「どうしてクルアーン*は(トーラー*や福音*のように)、彼(預言者*ムハンマド*)に一編に下されないのか?」われら*はそれによってあなたの心を堅固にすべく、(クルアーン*を)そのように(徐々に下)し[1]、またそれを明瞭に区切ったのだ[2]。

また(使徒*よ)、彼ら(シルク*の徒)があなたに譬え[1]を挙げれば、われら*は決まって、あなたに真理(の回答)と、(それに対する)よりよい説明をもたらすのである。

(彼らは)顔を下にした逆様の状態[1]で、地獄へと集められる者たち。それらの者たちはより悪い場所にあり、より道を迷った者たちである。

われら*は確かにムーサー*に啓典(トーラー*)を授け、その兄ハールーン*を彼と共に片腕とした。

そして、われら*は言った。「(あなた方二人よ、)われら*の御徴[1]を嘘呼ばわりした民のもとへ行(き、彼らを正しい信仰へと招)くのだ」。そして(彼らはムーサー*たちを信じなかったので、)われら*は彼らを徹底的に滅ぼした。

また、ヌーフ*の民を(滅ぼした)。彼らが使徒*たち[1]を嘘つき呼ばわりした時、われら*は彼らを溺れさせ、彼ら(の溺死)を人々への御徴とした。そしてわれら*は不正*者たちに痛ましい懲罰を用意しておいたのだ。

また、アード*、サムード*、ラッスの徒*、そしてその間の多くの世代を(滅ぼした)。

また、われら*は全て(の民)に譬え[1]を挙げ(たが信じなかったので、彼ら)全てを完全に滅ぼした。

彼らは確かに、忌まわしい雨を降らされた町を訪れた[1]。一体、彼らはそれを(熟慮して)見ていなかったのか?いや、彼らは復活を望んではいなかった[2]のだ。

また(使徒*よ)、あなたを見れば、彼らはあなたを嘲笑の的とするだけ。(彼らは、こう言うのだ。)「一体これが、アッラー*が使徒*として遣わされた者だって?

本当に彼は私たちを、私たちの神々(偶像)から迷わせんばかりだった。もし私たちが、それら(の崇拝*)において辛抱強くなかったならば」。彼らはいずれ、彼らが懲罰を目にする時、誰がより道に迷っている者かを知ることになろう。

(使徒*よ、)言ってみよ、自分の欲望(への服従)を自分の崇拝*すべきもの(への服従)とした者[1]について。一体あなたは、その者に対する代理人[2]なのか?

いや、あなたは、彼らの大半が(クルアーン*を熟慮して)聞いていると、あるいは分別していると思っているのか?彼らは家畜のようなものに外ならない。いや、彼らは(それら)より道に迷っているのだ。[1]

一体あなたは、あなたの主*がいかに陰を引き伸ばされたかーーかれがお望みになれば、それを静止させ給うたであろうーーを、見ないのか?それからわれら*が、太陽をそれ(陰)に対する目印とされたのを?[1]

それから、われら*はそれ(陰)を、われら*自身の方へと少しずつ掴み寄せる。[1]

かれ(アッラー*)は、あなた方のために夜を衣とし[1]、眠りを休息とし、昼を展開(する時間)[2]とされたお方。

また、かれはそのご慈悲(雨)の前触れに吉報を告げる風を送ったお方。そしてわれら[1]は、天から清浄な雨を降らせた。

(それは、)われら*がそれによって死んだ土地を生き返し、われら*が創った家畜や沢山の人間にそれを飲ませるため。

われら*は確かに、あなた方が教訓を得るべく、あなた方の間にそれ(雨)を振り分けた[1]。そして大半の人々は、(われら*の恩恵に対する)否定以外を拒んだのである。

また、もしわれら*が望めば、われら*は全ての町に警告者を遣わしたであろう。[1]

ならば不信仰者*らには従わず、彼らとはそれ(クルアーン*)によって[1]大いに奮闘せよ。

かれ(アッラー*)は、こちらは甘くて美味しく、こちらはしょっぱくて辛いという風に、二つの海を出会わされ、その二つの間に障壁を設けられ、完全に隔離されたお方。[1]

また、かれは水[1]から人間をお創りになり、それ[2]を血縁関係と婚戚関係(からなるもの)とされたお方。もとより、あなたの主*は全能者であられる。

彼ら(不信仰者*ら)はアッラー*をよそに、(それを崇拝*しても)自分たちを益もしなければ(、崇拝*しなくても)自分たちを害もしないものを崇めている。不信仰者*はそもそも、その主*に対する(シャイターン*の)援助者[1]なのである。

(使徒*よ、)われら*があなたを遣わしたのは、吉報を伝え、警告を告げる者[1]としてに外ならない。

言うのだ。「私はそのこと(啓示の伝達)について、あなた方にいかなる見返り[1]も要求してはいない。しかし、自分の主*へと道を選ぼうとする者のみ(、アッラー*ゆえに施すのであり、それは自分自身のために外ならないの)である」。

そして、死ぬことのない永生する*お方(アッラー*)に全てを委ね、その称賛*と共にかれを称え*よ。その僕たちの罪に通暁されるお方は、かれだけで十分なのである。

(かれは)諸天と大地と、その間にあるものを六日間でお創りになり[1]、それから御座に上がられた[2]お方で、慈悲あまねき*お方。ならば(預言者*よ)、それ[3]について通暁されたお方(ご自身)に尋ねよ。

彼ら(不信仰者*たち)に「慈悲あまねき*お方(アッラー*)にサジダ*せよ」と言われた時、彼らは(こう)言った。「慈悲あまねき*お方とは、誰なのか?[1]一体私たちが、あなたが私たちに命じるものにサジダ*するというのか?」それは、彼らが(信仰から)離れ去ることに拍車をかけたのだ。(読誦のサジダ*)

また、かれは夜と昼を、(そこから)教訓を得たい者、あるいは(その恩恵に対し、アッラー*に)感謝を望む者のため、交替するものとされたお方。

慈悲あまねき*お方(アッラー*)の僕たちとは、地上を慎ましやかに歩く[1]者たち。また無知な者たちが彼らに(嫌なことを)話しかければ、無難なこと[2]を語る者たち。

また、自分たちの主*に(礼拝しつつ)サジダ*したり、立ったりしながら夜を過ごす者たち。

また、(こう)言う者たち。「我らが主*よ、私たちから地獄の懲罰を遠ざけて下さい。本当にその懲罰は、ずっと付いて回るものなのですから。

本当にそれは、定住地、滞在地として忌まわしいものです」。

また、アッラー*と並べて別の神を祈らず[1]、アッラー*が禁じられた者を正当な権利[2]なしには殺さず、姦通しない者たち。それ(らの大罪*)を行う者は誰でも、(来世で)罪(の報い)に出会うのだ。

復活の日*、彼には懲罰が倍増され、卑しめられつつ、そこで永遠に留まることになる。[1]

但し、悔悟し、信仰し、正しい行い*を行う者、それらの者たちはアッラー*がその悪行を善行に換えて下さる。アッラー*はもとより、赦し深いお方、慈愛深い*お方なのだから。

また、悔悟し、正しい行い*を行う者、本当に彼はアッラー*に対して、まさしく悔悟しているのである。

また、偽りには立ち会わず[1]、戯言(が語られている状況)に出逢えば、綺麗に通り過ぎる[2]者たち。

また、その主*の御徴によって教訓を与えられれば、聾や盲目のようにはならず[1]、それに対して(サジダ*して)崩れ落ちる者たち。

また、「我らが主*よ、私たちの妻や子孫の内から、私たちに喜び[1]をお授け下さい。そして私たちを、敬虔*な者たちへの導師として下さい」と言う者たち。

それらの者たち(慈悲あまねき*お方の僕たち)は、彼らの忍耐*ゆえに、(天国の)高き住まいによって報われる。そしてそこで、挨拶と平安[1]を授かるのだ。

そこで永遠に留まる、それは定住地、滞在地として素晴らしいもの。

言ってやれ。「もし、あなた方の祈りがないのなら[1]、我が主*はあなた方のことなど、お気にもかけられない。(不信仰者*たちよ、)あなた方は確かに、嘘つき呼ばわりしたのだから。ならば、やがて(あなた方には、)それ(懲罰)が必然となろう」。